2020.03.08 アフリカ南部4ヶ国旅 Day3
<前回のあらすじ>
ヨハネスブルグ半日観光で「アパルトヘイト博物館」へ。実際に現地で追体験することで、学校の授業だけでは分からなかった人種隔離政策を知り、色々と考えさせられました。SAORI的ヨハネスブルグを訪れたら行くべきスポットに認定!
午後はヨハネスブルグからロイヤル・ナタール国立公園へ移動。
ついについに!6年間恋焦がれた「トゥゲラフォール(チュゲラフォール / Tugela Falls)」へアタックする時がやってまいりました(登るのは明日)。わードキドキする!ドッキドッキドッキドッキ!
もうちょい待っててね、トゥゲラフォール!
出だし早々、クソ警察官に賄賂を要求される

バスツアー(とアパルトヘイト博物館見学)を終え、午後1時過ぎに宿泊していたサントン地区のホテルに戻ってきた私たち。チェックアウトは済ませていたので、観光している間預かってもらっていた荷物を受け取ります。
ここから本日の目的地、ロイヤルナタール国立公園・ドラケンスバーグ山脈の宿「Witsieshoek Mountain Lodge」までは約350km。グーグルマップ上では高速道路を使って4時間かかる計算です。途中で休憩したりなどを考慮すると、実際は5~6時間はかかると思っておいた方が良さそう。夜のレンタカー運転は色々怖いので、暗くなる前に到着したい。

もう午後1時かぁ、けっこうギリギリだね!

とりあえず安全第一でヨハネスブルグを脱出しよう
こうしてレンタカーでヨハネスブルグのホテルを出発、安全第一で高速道路の入口へ向かいます。市内はカージャックが怖いので、車内でもスマホやカメラなどはなるべく出さず(それゆえ写真はありません)。いやぁ、だって我々がヨハネスブルグに到着した前々日に、サントン地区で日本人が車に乗ってる時に強盗に遭ってるしね…。マジでカージャック怖い。高速出入口や赤信号で一時停止している時は要注意らしい。

正直、海外の交通ルールって良く分からないんだよなぁ
と、運転しながら呟くおっくん。たしかに難しいよね、ルールとか標識とか。私はアレが難しいと思った、ロータリーみたいなやつ。あとオーストラリアの制限速度は、たった1km/hオーバーでも罰金ってのも衝撃だった。潔くていいけれど、日本の感覚で行くと罰金まみれになります(まみれた)。

とりあえず、前の車と同じ動きをすれば大丈夫だろう
そう言って進む私たち。高速道路の入口は間もなくです。
緩やかに左に曲がる道を、前の車と同じように進んでいたその時。どこからともなく警察官が現れ、私たちの車を停車させました。

君たち、一時停止しなかったよね

はい、パスポート出してー

一時停止、前の車もしてなかったけど?

(無視)

いいから早くパスポート出しなさい
あーこれは完全にレンタカーを狙ってたやつ。
きっとこの場所は交通違反を取りやすい場所なんでしょう。前の車だけじゃなくて他の車もみんな一時停止してなかったもん。

ねぇ、ていうかこの人、本物の警察官?

偽物なんじゃない?
カージャックに脅えるSAORI、警察官だって信じられません。むしろ海外では警察官を装う悪い奴とか、汚職まみれの警察とか良く聞くもん。ものすごいジト目で警察官を観察します。じとー。
渋々渡したパスポートを見て、何やらメモをしている警察官。そして、

じゃあポリスオフィスへ行って。そこでパスポートも返却する

どこにあるの?

この道を~云々
くっそめんどくさ。
いや、たしかにね、一時停止しなかった我らが悪いですよ。それは認める。でもレンタカーだけを停めるのどうなの。交通安全の為なら、片っ端から全員停めなさいよ。それか一時停止のでっかい標識立てとけよ。
すると警察官、突然閃いたように

あ!やっぱりポリスオフィス行かなくていいよ!

今ここでR800払えばすぐにパスポート返すよ
いやいやそのお金、絶対お前のポケットに入るだろ。
当時のレートでR800≒5,400円。なかなかの額です。
ただ最初にも言った通り、我々は暗くなる前に今夜の宿まで辿り着きたい。パスポートも早く返してほしいし、ポリスオフィスに行くことになっても面倒だし。
よし、もうお金で解決しよう。
クソ警察官の賄賂要求に乗っかり、お金で解決。ほら、さっさとパスポート返しなさいよ(偉そう)。警察官はまじまじとパスポートを眺めて、

ふーん、君ら、日本から来たのか

やーい、コロナ!コロナ!

うるせーコロナうつすぞ!!!(※罹ってない、多分)
この時期中国人が世界中で入国措置対象になっていたので、ほぼ見た目一緒な日本人は海外でけっこうアレな扱いをされていました。アフリカのどこかでも石投げられたとか見たし。
とりあえず私たちはこのクソ警察官にコロナ呼ばわりされたくらいでした。
高速道路でヒッチハイクする人

では、気を取り直してドライブ再開。N3(国道3号)でひたすら南下していきます。

N3は高速道路で、たまに料金所があります。

うーん、のどか。牛の標識がある。
高速道路だけど、牛が横断することもあるのか。

うーん、のどか。人間の標識と片手を挙げている女性がいる。
高速道路だけど、人間が横断することもあって、ヒッチハイクすることもあるのか。
え?高速道路でヒッチハイクすんの?

高速道路なので制限速度は120km/h。とは言いつつ、実際みんなもっとスピード出して走っている。
そんな中、道路端に一定間隔で立ち、手を挙げる人々。


え…ヒッチハイカー多すぎない?

そもそもここ、高速道路なんだけど
まぁ高速道路とは言いつつ、道路の両サイドは長閑な草原とか、たまに集落があったりするので、その辺りの住人が道路に出てきて「乗せてー!」ってやってるのだと思います。


車持ってないのにここに住んでるとか、けっこう大変だね

移動は基本ヒッチハイクなんかな?

いつも乗せてくれる常連的な人がいるのかな…
色々謎ですが、要は良くある『人数が揃わないと永遠出発しないミニバス』みたいな感じで、乗せてくれる車がいなければ「今日は出掛けられなかったわー」みたいな感じなのでしょうか。
私たちとはまったく異なる感覚で生活しているんだろうなぁ。

ヒッチハイカー多発地域を過ぎると、のどかさMAX。

空と、山と、草、みたいな景色好き。

途中休憩。ガソリンスタンドとか、トイレとか、ファーストフード店が入っています。

ちょっと遅めのお昼ご飯にしよう

お昼ご飯は『WIMPY(ウィンピー)』でハンバーガーを購入しイートイン。このウィンピーというファーストフード店、以前は日本にも出店していたんですって。1998年に日本からは撤退したそうですが、ご存知の方いらっしゃるかしら?
創業はアメリカだったそうですが、現在はヨハネスブルグにある会社が買収し、ヨハネスブルグに本社を置いているそうです。

ハンバーガーの味はまったく覚えていませんが、大体のお店はそこそこ美味しいと思っているので、多分そこそこ美味しかったんだと思います。
3年半前なので覚えていません。すまぬ。

お腹が満たされたのでドライブ再開。
もう集落もありません。ひたすら草原。空が高いなぁ。

ひまわり畑がありました。

こっちにはコスモス。
アフリカ大陸って言うとなんとなく乾いた大地を想像してしまうけれど、南アフリカはとても自然豊か。世界有数の花の楽園だそうです。
南アフリカ行くならナマクアランド!と思っていた時もありましたが。
ナマクアランドに野生の花が咲き乱れるのは7月の終わりから9月にかけての、雨が荒野を潤したあとのほんのわずかな間だけらしく。逆にトゥゲラフォール(tugela Falls)は大体12月~3月くらいじゃないと現れない滝なので「ナマクアランドか、トゥゲラフォールか」と天秤にかけた結果、私的にはトゥゲラフォールになったわけです。
でも、もしももしも、また南アフリカに行くことがあったら次はナマクアランドを狙っていくと思う。
▼ナマクアランドがどんなものか知りたい方は検索をポチッとするとGoogle検索に飛ぶよ▼

まだ宿まで距離があるのに、日が暮れてきました。

わーキレイだなぁ

明日は晴れるかなぁ
助手席に乗っているだけなので、発言がのんきです。
反射材の偉大さを知る
そうこうしている間にすっかり日が暮れてしまいました。宿は国立公園というか山脈というか、とにかく自然ドーン!という中にあるので、多分暗い。いや間違いなく道は真っ暗だと思う。暗闇の運転は怖いんだよなぁ(助手席要員が何を言う)。

今夜泊まる宿に一番近い集落も、こんな感じで基本街灯はありませんでした。街灯どころか、そこそこ建物はあるのに明かりがそんなについていない。明るめの光と言えるのは車のヘッドライトくらい。この写真はカメラの補正で全体的に若干明るく写っているけれど、実際は心細くなる暗さです。
そんな中運転していたおっくん。

困った

歩いている人が全然見えない
そうなんです。暗闇を歩く黒人さんはマジで見えない。忍びレベルに見えない。これは運転している側としてはかなり怖い。
しかも。

出歩いてる人、多すぎない?
地方の集落なのに、どこから出てきたんだ?と思うほど沢山の人がワラワラと。warawaraと。道端(歩道なんて無い)を歩いている。なになに、みんな歩いて飲みに行くのかしら?今日は華金かい?(日曜です)
そんな中、足に反射材(反射バンド)を巻いて歩いている人を発見。その分かりやすさと言ったら!あれなら遠くからでも認識できて、お互いに安全。素晴らしい!

彼は自分のことを良く分かっているね
コメントが上司。

いやー、みんな夜は反射材付けた方がいいよねリアルに

反射材を付けるなんて言ってないで、むしろ反射材で服そのものを作ってほしいよね

いやもういっそのこと、紅白の時の幸子みたいに発光すれば
いやいやいやいや。
人類が小林幸子に追い付く日は、ない。
誰でも安易に幸子になれると思ったら大間違い。だってあの幸子の歴代の衣装(というかもはやステージセット)制作費、幸子の自腹で10億にのぼるらしいですからね。皆さん、自分が光るために10億払えます?私は仮に100億持ってても払わない。断固払わない。
いやぁ、幸子まじリスペクトですわ。
とりあえず『暗い道を歩く時は反射素材を身につけていると安全だ』ということが分かったことをブログを書く今の今まで忘れていたので、明日反射材を買いに行くかもしれないし、行かないかもしれない。皆もレッツ・交通安全!レッツ・反射材!レッツ・幸子!
<関係ない幸子で〆てしまったけれど、つづく>
(この記事は2020年3月の南部アフリカ4ヶ国周遊旅ブログです)
コメント
「私たちとはまったく異なる感覚で生活している」
長閑な田園風景での一文がとても印象的でした。
旅は、その時の出来事のほとんどを、その出来事が過ぎ去った後のたった一枚の風景に閉じ込めてしまう営みなんだろうと感じました。
詩的なコメント紳士は健在ですね。
たった一枚の風景写真を後から見るだけで、その時の出来事が鮮やかに思い出されるのがとても好きで。そんな、後からの楽しみを旅でストックしてる感じもします。老後とか思い出だけでご飯食べられそう。