2019.06.11(tue)モンゴル旅行2日目
チンギス・ハーン像テーマパークのあとに向かうは、チベット仏教のお寺『アリヤバル寺院(Aryabal Meditation Temple)』。ガイドブックには載っていないけれど、訪れた人の満足度が高いモンゴルのおすすめスポットです。
テレルジ国立公園内にある「アリヤバル寺院」
雄大な自然やゲル宿泊、乗馬体験で有名なテレルジ国立公園。そのテレルジ国立公園のシンボル的スポットに、亀のような形をした岩『亀石(Turtle Rock)』があります。上の写真で道路を走る車が1台いますでしょ?その車の左前方あたりにある岩が亀石です。
亀石はまた後で見るとして。向かうは亀石よりもさらに2kmほど奥にあるチベット仏教のお寺『アリヤバル寺院(Aryabal Meditation Temple)』。ガイドブックに載っていないので、どんなお寺なのかワクワクです。
おってら!おってら!フゥー!
と、SAORIが全力でワクワクした矢先、
車が壊れました。
なんということでしょう。私がワクワクすると、その波動的なサムシングで人間の精神のみならず工業製品をすら破壊してしまうというのでしょうか。世も末ですね。
ドライバーとガイド弟がボンネットを開けて色々弄ってみるものの、まったくエンジンがかからなくなってしまった我らの車。
とりあえず周囲の岩でも見て気持ちをしずめましょうか。20分くらい周囲を散策して車に戻ると、ドライバーが剥き出しになった配線を手で結んで無理矢理エンジンをかけていました。
え、それでいいの?この車。
一抹どころか多大なる不安が残りますが、とりあえず爆発さえしなければノープロブレム。先に進みましょう!
美しい自然と険しい岩山に囲まれた寺院
駐車場に車を停め、入場料を払って敷地内へ。外国人観光客の入場料は、大人1人あたり2,000tg(≒77円)です。
アリヤバル寺院は1810年代にモンゴル人とチベット人の芸術家によって建てられ、Manzushir修道院の仏教僧が瞑想のためにやって来ました。しかし1930年代後半にモンゴルの共産主義者が寺院を破壊。その後2000年代になって寺院の修復作業をしたそうです。
寺院までの道には、英語とモンゴル語で仏教の教えが書かれた看板が144枚立てられています。澄んだ空気の中この看板を読んで歩くだけで、徳の高い人間になれそう。まぁ全部読んでいたら日が暮れてしまうのですっ飛ばして行きますが。
“死は誰しも必ず訪れるもの、死に備えることは賢明だ”と説いているのかな。
皆さんもいつ死が訪れても大丈夫なように、自分の死後のPCデータ削除対策をしておくといいですよ。どうせアレでしょ、見られたくないもの、沢山持ってるんでしょ?ねぇねぇ、持ってるんでしょ?(しつこい)
寺院を囲む岩山には、なにやら絵が描かれています。
観音様とチベット文字…かな?他にもチラホラと岩に絵が描かれていました。行ったら見てみてください。
途中、巨大なマニ車をグルグル。マニ車はチベット仏教ではおなじみの仏具で、時計回りに回すことでお経を唱えるのと同じ功徳を得られるのだそう。
「回すだけで功徳積めちゃうとかお手軽じゃない、DJが皿回す勢いで私もマニ車回しちゃお!」とグルグルしてみましたが、こんなことを考える時点で救いようがない。
ここまでの道を振り返ると、私の澱んだ瞳にもびっくりするくらい爽やかな景色が映りました。
気持ち良いー!
お釈迦さまを通り過ぎて、
吊り橋を渡ります。
吊り橋を渡り終わると、本堂に続く108段の階段があらわれます。108という数は除夜の鐘でもお馴染み“煩悩の数”と言われますが、仏教において108という数字は縁起の良い数字でもあるんですって。
(理由は分からないけどこちらのサイトに書いてありました)
アリヤバル寺院の造りは“象の顔”と言われており、この108段の階段は象の鼻に見立てられています。
象の鼻をのぼりきると、本堂です!
アリヤバル寺院の本堂内部へ
いよいよ本堂の内部へ!と思ったところで、こんな貼り紙を発見。
映画の撮影中ですと!?
なになに、有名なモンゴル人俳優さんとかいるのかな?いたところで知らないけれど。それよりこの感じだと、本堂の中には入れないのかしら。それは残念すぎる…
と、シュンとしていたら。
おー!久しぶり~!
と、ガイド弟が撮影クルーに絡みだした。え!あなた、本当にそのスタッフ達と知り合いなの?
『俺は東京生まれHIPHOP育ち 悪そうな奴は大体友達』のモンゴル版で『俺はウランバートル生まれ馬頭琴育ち 相撲強そうな奴は大体友達』みたいなノリで絡んでいるだけじゃなくて?
俺、今日この日本人たちのガイドしてるんだ~
本堂の中、今入れる?
するとちょうど撮影の合間だったらしく「今なら入っても大丈夫だよ!」と我々を中に入れてくれました。今日のツアーが始まって以来初めて、ガイド弟がガイドらしい仕事をした瞬間でした(上から目線)。やれば出来るじゃないか。
※なぜガイド弟をそこまで信用していなかったかはコチラの記事をお読みください
おじゃましまーす
本堂の中は想像していたよりもずっと色鮮やかで、それでいてなんだか神聖な感じがしました。役者さんと撮影スタッフが談笑する中、本堂をぐるりと見てまわります。
壁には歴代住職さんの姿が描かれた絵が飾ってあります。
鐘があったのでとりあえず打ち鳴らしてみました。
カーンカーンカーン!
SAORIさん、鐘鳴らしすぎ…
ハイ、じゃあ最後にお祈りしまショウ
私の真似をしてクダサイネ
そう言ってガイド弟は本堂の中央に私たちを連れていき、ここで五体投地をすると言い始めた。
アリヤバル寺院はその名を「Aryabal Meditation Temple」と言う通り、瞑想のために多くの仏教信者が訪れる寺院。そんな場所で生まれて初めての五体投地を体験できるのはいいのだけど、
こんな、Vシネに出てきそうな人が見る中で五体投地するのかい?
本気でやらねば、殺られる…
何言ってんの?
とりあえず素人ながらに、全身の筋肉を駆使して全力で五体投地をさせていただきました。その時の感想をTwitterで呟いていたので、ここで共有しておきます。
人生初の五体投地の様子をお届けします#再現CGメーカー #モンゴル pic.twitter.com/TwbYrBJ9Ws
— SAORIGRAPH|弾丸旅行記・旅ライター (@saorigraph) June 19, 2019
瞑想寺院での五体投地の感想が「絨毯が結構フワフワだった」だなんて、つくづく自分の感性というか思慮のズレを痛感しました。
本堂の周りをめぐる
本堂には正面以外の三方にマニ車があります。回すとキィーと軋んだ金属音がしました。これも時計回りに回しまくって功徳を積みます。
本堂を見上げると、照り屋根の垂木や桁の部分に鮮やかで可愛らしい模様が描かれていました。
本堂の周りの柵も可愛い。象可愛い。
最後、本堂正面からの景色は必見です。
わたし、こういう景色好きなんだよね
瞑想はうまくできなくても、澄んだ空気と美しい自然に囲まれたアリヤバル寺院を訪れただけで、気持ちがリセットされた気がしました。アリヤバル寺院、おすすめです。モンゴルへ行く機会があったら是非訪れてくださいね。
「アリヤバル寺院」基本情報
住所 | テレルジ国立公園内 |
電話 | – |
営業時間 | 9:00~19:00 |
定休日 | 無休 |
入場料 | 2,000tg(外国人観光客) |
公式サイト | – |
<つづく>
(この記事は2019年6月のモンゴル旅行ブログです)
コメント
本堂?からの一枚、とても素敵です。こんな良い塩梅の勾配、町内にあれば即参内
言われてみると町内でいい塩梅の勾配があるところ、思いつかないな…
碓氷峠の見晴台とか?私が帰るまでに探しておいてよ~!