2022.11.25 カタールW杯・中東3ヶ国旅 Day4
<前回のあらすじ>
ドーハからアブダビ経由でバーレーン国際空港のある首都マナーマに到着。バーレーンのVISAはアライバル取得がオススメ。バーレーン国際空港のトイレはとても綺麗だった。
砂漠に佇む「生命の木」を目指して
では早速バーレーン観光に乗り出しましょう。
時刻は9:00。そしてサウジアラビアへのフライトは15:40発。実質5~6時間でバーレーンを観光です。忙しない!!!
幸か不幸か訪れた日が金曜日だった為、見どころと言われている施設(モスクや遺跡など)の半数くらいがお休み。イスラム圏でモスクが見たいんだ!という方は曜日にご注意くださいね。
今回は、
休みなら仕方ないもんね~
と諦めがついた&行く所が絞れてむしろ良かった。
最初にこれ見に行かない?郊外にある「生命の木」っていう木
木なら生えてるだけだから、定休日とかないし
木の扱いが雑。
いいよ!それ、どんな木なの?
まぁそうだよね。ごもっともな質問です。ハワイの『この~木なんの木気になる木~♪』くらい有名なら見に行こうと思うけれど、バーレーンの木を見に行くって、なんで?ってなるよね。木だもんね?
まずは「生命の木」の場所と簡単な説明を。
生命の木(Tree of Life)は首都マナーマから約40kmの場所、アラビア砂漠の不毛地帯にポツンと1本だけ佇む大きな木。
周囲に他の木は生えておらず、また水源が不明でありながら樹齢400年以上と力強く生い茂る姿から「生命の木」と呼ばれる。しばしば『エデンの園』の伝説と結び付けられ、この場所にエデンの園があり、神秘的な水源があると主張する人もいる。
まぁつまり「荒れ果てた大地になぜか1本だけ生えている、神秘的な大木を見に行こう」という事です。
「生命の木」は現地ではマイナースポット?
「生命の木」は都心からかなり離れており、その周辺には公共交通機関は存在しません。なので「生命の木」へのアクセス方法はタクシー(or Uber)orレンタカーorツアーです。今回は短時間滞在&国際免許証取ってきてないので、タクシーで。
しかし、空港で客引きしていたタクシー運転手たちに、
Tree of Life(生命の木)に行きたいんだけど
と告げても、『Tree of Life?なんだそれは』『俺は知らん』『お前知ってるか?』『知らん』『初めて聞いたぞ』と皆で首を傾げる始末。
ちょいちょい。
おたくの国の大使館Webサイトや外務省Webサイトにも“観光スポット”として堂々と載ってますよ、Tree of Life。ロンプラにも“Must see attractions in Bahrain”で載ってますよ!
たしかに『タクシードライバーが場所を知らなかった』『地元の人に聞いても知らなかった』というブログもありましたが…。皆レンタカーとかツアーで行くのかな。
Google Mapにも載ってるから
とりあえず連れていってくれれば何でもいいんだけど
複数のタクシー運転手に囲まれるも、誰も『俺のタクシーに乗れ!』とは言ってこない。
くそう、有象無象どもめ(暴言)。
すると彼らは『そうだ!あいつなら知ってるんじゃないか?』『そうだな、ちょっと呼んでくる』と誰かを思い付き、呼びにいった。
直後、ちょっぴりイケオジ風のタクシー運転手(推定60代)が連れてこられた。明らかに他のタクシー運転手とは異なる雰囲気が漂っている。
こやつ…できる…!
君たち、どこに行きたいんだって?
ここです、Tree of Lifeってとこ
ああ、Tree of Lifeね、分かるよ
さ、私の車に乗りなさい
圧倒的イケオジ勝利。
小洒落た、それで嫌味のない清潔感溢れるファッション。豊富な知識・多彩な経験からくる大人の余裕。車種とか忘れたけど乗り心地の良い車。間違いない。
この荒んだ世界を救うのは他でもない、イケオジだ。
将来を担う子どもたちには“大人になったらなりたいもの”を聞かれた際に、『YouTuber』とかありきたりなことを言ってないで『圧倒的イケオジ』と答えてほしい。
先生も「イ、イイイィィィイイケオジィィィイイ!?」と度肝を抜くだろう。
イケオジはありとあらゆる職業を包括していると同時に、イケオジに至るまでの過程が重要であり、そこで身につけたあれやこれやが結果として圧倒的なイケオジへと昇華させるのだ。
器が違うのだよ、器が。
あれ?なんだか良く分からないことになってしまいました。ちなみにこれだけイケオジイケオジ言っておきながら、私は芸能界をはじめとしたイケオジ事情に詳しくありませんので、イケオジについて語りたいとメッセージを貰っても困ります。そこんとこよろしく。
イケオジ運転手によるバーレーン案内
生命の木へ向かいつつ、イケオジ運転手が簡単にバーレーンのアレコレを案内してくれました。
バーレーンは沢山の島から構成されています。首都マナーマがあるバーレーン島と、バーレーン国際空港がある島は埋め立て道路で結ばれています。
海岸沿いは高層ビルが建っていたり、現在進行形で開発中。
サウジアラビアとバーレーンは『キング・ファハド・コーズウェイ』で結ばれており(サウジが全額出資!)、約1時間で行くことができます。バーレーンはイスラム国家でありながら他の中東諸国に比べ戒律が緩やかなので、アルコールが比較的簡単に飲める国。週末にはお酒を飲んだり等、羽を伸ばしにサウジアラビアから沢山の人が来るんだって。
なんか王族の家?がある一帯も通ったよ。
(この建物がそうかは分からない)
この地域の家は、王様が住民に建ててあげたんだ
なにそれ、「不公平だ!」って暴動起きない?
恐らくこれは“ハマド・タウン”の話。一時は湾岸戦争で難民になったクウェート人を受け入れ、戦争が終結しクウェート人帰国した後、2001年に政府がハマドの町の人たちに無料で公営住宅を提供したらしい。ほえ~。
バーレーンは王国なので、そこら中に国王の写真があります。この看板の右側が、国家元首ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ国王。そして左側のメガネをかけているのが、サルマーン・ビン・ハマド・アール・ハリーファ皇太子です。
ハマド国王は、バーレーンの大規模な民主化政策を進めた王様らしいよ。
ここに来て暗雲。ナビを使わないイケオジ
首都マナーマから南下していくと、だんだんと建物が減り荒涼とした景色に。
バーレーンの南部は油田地帯。この石油採掘機が稼働しているの、初めて見ました。そこら中でせっせと、シーソーみたいに頭を振って採掘しています。
そして道端にはパイプラインが敷かれています。柵などはありません。道端の大地にただただ敷かれています。
油田のセキュリティ、ゆるゆるだな
と、ボケーっと窓の外を眺めていると。なにやらイケオジ運転手が呟きだした。
こっち…だったかな…
あれ?前はこんな道は…おっかしいな…
この辺に看板があったはずなんだけどな…あれ…?
タクシーの速度も下がり、分かれ道ではどちらに進むか迷っている。明らかに、迷っている。
イケオジのピンチ。
こんなところでタイムロスされたらたまったもんじゃない。そこでおっくんが、
なんならGoogle Mapに載ってますよ?
(=そのスマホでナビ見ろや、の意)
と声を掛けるも、イケオジは頑なに
いや、大丈夫だ、問題ない
なんてったって、私は昔この辺りに住んでいたからね
だから大丈夫、問題ない
いや、問題しかない。
自分の遠い過去の記憶だけを頼りにし、一切ナビを見ようとしないイケオジ。プライドか。これが、イケオジのプライドなのか。そんな余計なプライドは、油田のフレアスタックで燃やし尽くしてほしい。
今回のタイトルにもなっている通り、私は過去に3人ほど、こうして“ナビを使わない男”に出会っています。詳細は各リンク先を見てもらえば分かりますが、
こんなラインナップ。今回のイケオジはジャンル分けするとしたら“頑なにナビを使わない男”に分類されるでしょうか。私の中で、一気にイケオジから転落です。
仕方ない、この人ナビ使う気ないから、俺がGoogle Map見ておくわ
こうして分かれ道に差し掛かる度に、イケオジは昔の記憶を頼りに悩みながらも進み、それに対し後部座席でマップを見ているおっくんが
正解!いいよいいよ~!
と言う。
なにこれ、教習所?
なんで異国のタクシー運転手(推定60代)の記憶テストしてるの?私たち。まぁ面白いからいいけど。
こうして、イケオジの微かな記憶を頼りに「生命の木」に到着。
ほらね!私の記憶は正しかった!
いや、ところどころ記憶吹っ飛んでたけどな。
そして、
この木って、砂漠に1本だけ立ってるってのがウリだけど、
けっこう見える範囲に、他にも木、生えてるよね(笑)
(笑)に殺意。
では次回、生命の木(Tree of Life)をご紹介します。
<つづく>
(この記事は2022年11月のカタールW杯+α旅ブログです)
コメント
6時間しか残されてない中で郊外に出る勇気、旅慣れてもできなそうです。
色々な国をみても、タクシーの運ちゃんはちゅっくらいのいい加減なシトタチばかりで愉快ですね
金曜日じゃなかったら、6時間じゃちょっと足りなかったかも…
世の中自動運転に切り替わったら、こうした面白タクシーがいなくなってしまうから、これはこれで結果OKてことだね!