辿り着けるのか!?モンゴルのリゾートホテル「HSハーンリゾートホテル」

HSハーンリゾートホテル モンゴル リゾートホテル 宿泊施設情報
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私は熱しやすく冷めやすいというか、飽き性なところがある。それでもずっと好きで続いているのが、旅行とブログ。旅行は幼い頃からの家族行事だったし、ブログはもう10年近く綴っている。

とは言え好きで行き続けている旅行も、そのスタイルはだいぶ変わったなと思う。

以前は行きたい場所へ行き、見たい景色を見て、したいことをするのが最優先で、そこに至るまでの交通手段や宿泊施設での時間を快適に過ごしたいという考えは一切なかった。それに重きを置いていなかった。だから野宿も平気でしたし、仕事帰りに2徹で地球の裏側へ移動する旅程も組んだ。

それが2019年。

突然「宿泊施設を楽しんでみよう」と思ったのだ。これは私にとってはかなりの変化である。「旅程で1日空きがあれば、とりあえず近くの国境を越えておく」という考えしかなかった私が、まさか丸々1日を宿泊施設で過ごそうだなんて。

まぁなぜそんな気持ちが芽生えたかというと、モンゴルでやることが無かったからモンゴルに素敵なホテルを見つけたから。一瞬本音が駄々漏れた気がするけどまぁいい。

ずっと変わらず好きなことの中でも変化がある。変化は「もうあの頃と同じじゃない」と嘆くものではなくて、「新しい楽しみを知った、視野が広がった、選択肢が増えた」とポジティブに受け入れるものなんだと思う。

(とはいえ、2020年には旅程で1日空きがあれば近くの国境を越えまくるアフリカ旅をしたので、やはり旅の楽しみの選択肢が増えたというのが正しい)

前置きが長くなりましたが、そんな流れでモンゴルのリゾートホテルに連泊した話。

 

2019.06.11(tue)モンゴル旅行2日目

テレルジ国立公園ツアーを終えて、一度前日の夜に宿泊していたベスト ウェスタン プレミア トゥーシンホテルに戻ってきました。これから今夜の宿、モンゴルのリゾートホテル「HSハーンリゾートホテル」へ向かいます。

テレルジ国立公園ツアーが何時に終了するか分からなかったので、タクシーでHSハーンリゾートホテルに向かうことにした私たち。

HSハーンリゾートホテル モンゴル リゾートホテル

ただこのメールにあるように、タクシーだとホテルの場所が分からずに道に迷うとのこと。

おっくん
おっくん

リゾートホテルなのに場所が分からないって不思議だね

SAORI
SAORI

まぁ近くまで行けば目視で見つかるでしょ

なんでも目視で解決しようとするSAORI。言うほど視力は良くない、いやむしろ悪い。それにしても、本当にHSハーンリゾートホテルの場所は、モンゴルのタクシー界で知られていないのだろうか?

HSハーンリゾートホテル モンゴル リゾートホテル

「白タクは利用しないように」という注意があったので、ホテルでタクシー会社に連絡をしてもらいタクシーを手配。運転手さんに、

SAORI
SAORI

このHSハーンリゾートホテルに行って下さい

と伝えるも、いまいちピンときていない様子。あら、本当にホテルの場所を知らない感じかしら?住所も一緒に伝えると、

ドライバー
運転手

OK、そっちの方向に向かってみるわ

そっちの方向。これは完全に場所知らないやつ!でももう乗り込んでしまった上に、どうせ他のタクシーでも同じだろうと、このタクシー運転手と運命を共にすることを決意。さぁ行こう、場所も分からぬリゾートホテルへ!

電話をしても分からない!暴走するタクシー

ウランバートル市内を出発して、30~40分くらいまでは順調だった。ここで一度、HSハーンリゾートホテルの場所を貼るので見て欲しい。

ウランバートル市内からHSハーンリゾートホテルへ行くとなると、まずPeace Avenueからアジアハイウェイ3号線(AH-3)を西に向かいます。途中ガソリンスタンドがある分かれ道でAH-3を離れ、南西へ向かう道をしばらく進んで右折して、なんとかホテルの場所に寄せていく感じ。

グーグルマップで見ると簡単に行けそうですが、実際に行くと全然分からず同じ道を行ったり来たり。さすがに埒が明かないと、運転手さんにホテルに電話してもらいました。

ドライバー
運転手

もしもし?今おたくに向かってるんだけど、場所どこ?

ドライバー
運転手

あ?え?なんだって?いや、だから俺は今この辺にいて、

ドライバー
運転手

それはさっき通り過ぎた。戻ればいいのか?

ドライバー
運転手

そんな道はないぞ?あ?なんだって?

段々イライラしてきたタクシーの運転手。そして、

ドライバー
運転手

お前の説明分からねーよ!!!

ガチャン!

ホテルとの電話を一方的に切った。ホテルの場所をホテルに聞いたのに、それで分からないとかもう絶望。電話を切ったタクシー運転手は清々しい顔付きで、

ドライバー
運転手

大丈夫、俺が必ずお前たちを送り届けるからな!

と私たちに言ってきた。うん、なんだか良く分からないけれどありがとう。使命感溢れる仕事熱心な彼に私たちも乗っかることにした。

HSハーンリゾートホテル モンゴル リゾートホテル

何かが吹っ切れた運転手。突然今まで走っていた舗装された道路から、どう見ても私有地(農場だか企業の土地だか)に侵入し、その敷地内を暴走し始めた。どうやら完全に解き放たれたらしい。

ドライバー
運転手

俺の勘だと、ホテルはこの方角だ!

たしかに地球上の東西南北という概念だけで言えば、そうかもしれない。それにこの辺りは丘が連なっているだけで障害物はないので、まっすぐ進めばいつか辿り着けそうな気もしなくはない。

ただ、方位だけで攻めないでほしい。己を解き放ったとは言え、一応我々が属している人間社会には守らねばならないアレコレがある。もし不法侵入などで通報されれば、リゾートホテルどころか警察行きになるかもしれない。

すべてはWi-Fiのせい

私有地を暴走するタクシー。丘の起伏によるジェットコースターのような揺れは、まるでアトラクションのようだ。だが走れども走れどもホテルらしきものは見えない。そりゃそうだ、だってもともと勘だし。ここ他人の土地だし。

さすがに運転手も「これは違うな…」と悟ったのか、スマホで現在置を確認し始めた。しかし電波の状況が悪かったのか現在地が確認できず、今度は

ドライバー
運転手

Wi-Fiが…くそ、Wi-Fiが!

と叫び始めた。いちいち熱い。

ドライバー
運転手

Wi-Fiさえあれば…本当にごめんよ、Wi-Fiさえあれば…

ドライバー
運転手

Oh my god!!!

SAORI
SAORI

ノープロブレム!すべてはWi-Fiのせいですよね!

そう。モンゴルの草原で現在地が分からないのも、マッチングアプリで素敵だと思った人が実際に会ってみたら顔面別人なのも、これだと思って買ってきた電球の口金サイズが合わなかったのも、この世の全ての不具合はWi-Fiのせいなのだ。

そしてすっかり日は暮れた。辺りは完全に暗闇になり、3人でのドライブも2時間を越えた。

相変わらずタクシーの運転手は使命感に燃えていて、時折掛かってくる妻からの『もうすぐ夕飯なんだけど』電話にも「俺は客を送り届けるんだ!」と熱く答えていた。うん、時間外労働させてごめんね。でも、ねえ、ここどこ?魔界?

なんとか到着!HSハーンリゾートホテル

最終的にタクシーの運転手は再度ホテルに電話をし、なんとかホテルに辿り着いた。

HSハーンリゾートホテル モンゴル リゾートホテル

ホテルに辿り着いた時、タクシーの運転手と私たちの3人の間に何かこう、苦境を乗り越えた戦友のような、共に県大会を勝ち抜いた仲間のような、絆のような何かが芽生えた気がした。

SAORI
SAORI

本当にありがとう!

ドライバー
運転手

これが俺の仕事だからな

よくよく考えると道に迷ったのは、ホテルとの電話を「お前の説明分かんねえ!」と切って暴走したタクシー運転手や、そもそもホテル送迎を頼まずタクシーの運転手に無茶振りした私たちのせいなんだけど。なぜか不思議な達成感があった。

ともあれ無事HSハーンリゾートホテルに到着したことですし、次回ホテルでの夜ご飯やコテージの様子をお伝えします。

 

<つづく>

 

(この記事は2019年6月のモンゴル旅行ブログです)

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