2019.06.12(wed)モンゴル旅行3日目
注:この記事には美しい星空や、素敵なキャンプファイヤーの写真は一切出てきません
朝からホットシャワーが出なくてすったもんだしたりとか、「羊をめぐる冒険」の内容が頭に入ってこず読書を断念したりとか、まだまだリゾートホテル滞在初心者だな…と思い知らされた1日。
(この4ヶ月後にブルネイに行った時は、それなりにエンパイアホテル滞在を楽しんだ)
そんなSAORIですが、今宵はホテル主催のアクティビティ「キャンプファイヤー&星空観察ツアー」を申し込んでいるのです!いえい!
自然の中で過ごすのは大好きなので「キャンプいいな~」と思うのですが。ただわたくしは極度の面倒くさがりなので、ギアを揃えたり手入れをする自信がない。
手入れをする自信がないというか、手入れをしない自信しかない。
昔からそうなんですよね。バイクとかカメラとかアウトドアグッズとか好きで買うけれど、とにかく機材をメンテしない。いわゆる「釣った魚に餌をやらない」系の人間です。クズです。
SNSにオシャレなキャンプ風景やギアを投稿している大学時代の同級生がいて、心の底から尊敬しています。彼を尊敬して「私もしっかりしよう!」となれば良いのですが、わたくしの場合、
準備も片付けもしなくていいなら、このキャンプにお呼ばれしたい
という、最高に舐め腐った考えしか浮かばないのです。人間そう簡単に性根は変わらない。極度の面倒くさがりがキャンプをすると、ご飯は白米にソーセージとか、入浴代わりに除菌シートで体を拭くとかになるんですよ。自然の中に身を投じる労力は厭わないのですが、自分が過ごす環境を心地良いものに整えようとは一切しないのです。
「極度の面倒くさがり」という性根は変わらないけれど、でもやっぱり自然の中で過ごすのは好き。キャンプファイヤーも好きだし、星空を眺めるのも大好き。
なのでHSハーンリゾートホテルで「キャンプファイヤー&星空観察ツアー」というアクティビティを用意してくれているのはとてもありがたい!
外が段々と暗くなってきました。星出てきたかな?とソワソワし始めたSAORI。
薄明(マジックアワー)の空って本当に好き。この曖昧で、柔らかくて、それぞれの色が溶け合ってる感じ。短い時間しか見られないけれど、それがまたいい。
ちなみに写真のように、下の濃い青の空と、上の青い空に挟まれているピンク色の空のことを『ビーナスベルト』と呼ぶらしい。下の濃い青は地球の影で、遠くの方の夜の空なんだって。素敵。
▶ こちらのサイトに詳しく載っています。
「キャンプファイヤー&星空観察ツアー」は21時半過ぎからなので、それまでに夕飯を済ませます。ツアーはコテージに迎えに来てくれました。いくら夏とはいえ、モンゴルの夜は10℃前後まで気温が下がります。外に出る際はダウンなどの防寒着が必須。わたくしもウルトラライトダウンを着て、準備万端です。
車は10分くらい走ったところにある小高い丘で停車。車を降りると、焚き火と、その近くにアウトドアチェアと軽食が用意されていました。
おおー!火!
以前『フォーシーズンズホテル東京大手町の宿泊記』でも書きましたが、炎の波形には“1/fゆらぎ”というリズムがあって、このリズムを人間が五感を通して感知すると、自律神経が整えられて精神が安定する効果があるらしい。
アウトドアチェアに座ると、ガイドさんがブランケットをかけてくれました。炎のゆらぎを見ながら、お菓子とホットワインをいただきます。いいね~炎。焚き火最高。
ところで期待していた星空は、と言うと。
到着した時からずっと、我々のいる小高い丘を球場のナイター照明のような光で照らしている輩がいるんですよね。最初は車のヘッドライトかな?と思っていたのですが、いくら待っても光は消えないし動かない。
どうやら、セキュリティーの為にホテルの敷地を照らしている光のようです。こちらは小高い丘になっているため、光を遮るものがない。容赦なく暗闇を切り裂いてくる。光から目を逸らしてもナイター照明の存在感は半端なく、夜空にちらばる星たちの輝きは半減。見えるけれど、もっと真っ暗闇になってほしい!
モンゴル全土で停電にならないかな
と、なんとも無茶な願いを星にする始末。キャンプファイヤーは良かったけれど、モンゴルで星空を見るなら国立公園内のゲルやゴビ砂漠の方がいいかなぁ。
ただ、ガイドさんが話すモンゴルの伝説を織り交ぜた説明はとても興味深かった。
例えば日本では「流れ星を見たら3回願い事をする」という話があって、流れ星はとてもロマンティックで素敵なイメージがあるじゃないですか。それが、モンゴルでは流れ星は不吉なものとされているのだそう。
えー真逆!なんで!
モンゴルでは、人にはそれぞれ運命の星が決まっていて、誰かが死ぬと星が流れるといわれている。だから流れ星を見たら「トゥイ、トゥイ、トゥイ、私のじゃない、人の星!」と言うのだそう。
流星群が来たら大変だな
そんな感じで夜空を眺めていたら、頭上を一機の飛行機が飛んでいきました。それを見てガイドさん、
あれは○○航空でしたね
え?なんで分かるんですか?
機体のマークですよ。見えませんでしたか?
無茶言わないで。なんでアレが見えるんだよ。
真っ暗闇じゃないとは言え、夜は夜。夜の空を飛んでいる飛行機のマークを地上から判別しようだなんて、わたくしの死んだ魚のような眼では無理。モンゴルの人は視力がめちゃめちゃいい、なんて話がありますが、それは本当なのかもしれないと思った。
「キャンプファイヤー&星空観察ツアー」で得たものは、
- 焚き火最高
- モンゴルでは流れ星は不吉の象徴
- モンゴル人の視力すごい
の3点でした。
<つづく>
(この記事は2019年6月のモンゴル旅行ブログです)
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