2020年1月から3ヶ月間、英語のパーソナルジム「ENGLISH COMPANY」に通いました。通うようになった決め手や、実際に通ってみてどんな効果があったかを書きたいと思います。
ENGLISH COMPANYとは
社会人を中心に話題になっている「短期集中型コーチング英語スクール」の先駆者的存在のENGLISH COMPANY。第二言語習得研究に基づいた英語学習で、回り道なし・短期間での英語力アップを提供しています。
ENGLISH COMPANYの特徴
英語のパーソナルジム
“ジム”と聞くとスポーツジムを思い浮かべますよね。英語のパーソナルジムもスポーツジムと同じように、持っている英語の知識を使いこなすための練習(トレーニング)をし英語の力を鍛えます。また、専属トレーナーが個人の実力に応じた効果的なトレーニングメニューを設定。進捗マネジメントやサポートも徹底的に行います。
科学的トレーニング
ENGLISH COMPANYでは、第二言語習得研究(※)の成果に基づいた、合理的なトレーニングを行います。
※第二言語が習得されるのはどういうメカニズムによるかを科学的に明らかにする学問
続ける仕組みをデザイン
トレーニングを継続するには「モチベーションがなくても続けられる仕組み」を作ること、続けられる方法をデザインすることが重要。トレーナーとマンツーマンで、自分にあった「続ける仕組み」を作り、英語を効果的に学びます。
ENGLISH COMPANYの料金・内容
いくつか抜粋しておきます。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
90日間集中プログラム パーソナルトレーニングコース |
グループトレーニング(※1) | 上級者向けコース (ビジネス英語) |
|
入会金 | 50,000円 | 20,000円 | 20,000円 |
月額 | 165,000円 | 100,000円 | 92,500円 |
期間 | 3ヶ月 | 2ヶ月 | 2ヶ月 |
総額 | 545,000円 | 220,000円 | 185,000円 |
給付金制度(※2) | 対象 | 非対象 | 非対象 |
レッスン数 | 45分間×48コマ(※3) | 120分間×8回(※4) | 120分間×8回(※4) |
サポート | 〇 | 〇 | 〇 |
オンライン受講 | 〇 | 〇 | 〇 |
※1:中級者向けコースの場合です
※2:雇用保険の給付制度で、受講者本人が払った教育訓練費(入会金・受講料)の20%に相当する額(最大10万円)がハローワークより支給されます
※3:パーソナルトレーニングを90分×週2回です
※4:グループトレーニングを120分×週1回です
実際に支払った費用
私が通ったコースは「90日間集中プログラムパーソナルトレーニングコース」。入会金50,000円、月額165,000円×3ヶ月で総額545,000円(税抜)です。
ただいくつか割引制度が設けられており、私の場合は他スクール移籍割引(以前某英会話スクールの法人向けレッスンに参加したことがあった)で10,000円割引、また一括納入割引で10,000円割引の、計20,000円割り引かれました。
つまり合計525,000円(税込577,500円)をENGLISH COMPANYに一括振込したんですね。こう見ると消費税でかいな…
しかしここで朗報です!
「90日間集中プログラムパーソナルトレーニングコース」は教育訓練給付金制度の対象コースなので、条件があえばコース受講終了後、ハローワークから受講費用の20%(最大10万円)が給付金として支給されます。私もこの教育訓練給付金10万円が支給されたので、結果的に費やした費用は477,500円(税込)でした。
私がENGLISH COMPANYを選んだ理由
このブログでも綴っている通り、私はバックパックを背負って弾丸海外へ行く為“英語が出来る”と思われがちですが、ほぼ英語は出来ません。話すのは壊滅的ですし、辛うじて相手の言っていることが聞き取れる…かな?程度の英語力です。
けれども海外へ行って毎回思うのは、もっと英語が理解出来れば(話せれば)より旅に深みが出るんだろうなということ。文化や歴史で疑問に思ったことを尋ねたり、体験の幅が広がったり、より旅が楽しめる。なのでずーっと、英語を習得したいという気持ちはありました。
そんな私がENGLISH COMPANYへ通ってみようと決めた理由は大きく以下の3つです。
英語をどう学んで良いのか分からなかったから
書店で良さげな学習本を片っ端から手に取るものの、結局何一つ身に付かない。単語、文法、英会話…一体どこから手を付ければいいのか分からず、時間とお金だけ無駄に費やしていました。
なのでENGLISH COMPANYの「言語習得の科学に基づいた、効果的で無駄のないトレーニング」を「個々の実力に合わせて設定」という方針にとても惹かれました。
マンツーマンかつ日本人講師を希望していたから
一度、某大手英会話スクールのグループレッスンに数ヶ月参加したことがありました。
結果としては、なにひとつ英語が身につきませんでした。
グループの中で英語で発言をするのはハードルが高く、加えて我々生徒の質問の意図が外国人講師にうまく伝わらず、結局モヤモヤしたまま毎回レッスンが終わりました。
なので次に英語を勉強するならグループではなくマンツーマンで、かつ悩みや疑問の微妙なニュアンスも伝えやすい日本人講師!と思っていたので、ENGLISH COMPANYがしっくりきたのです。
無料の体験レッスンに行って手応えがあったから
私は新宿のスタジオで体験レッスンを受けました。
英語スクールというと、色んなシチュエーションを想定した会話を毎回行ったり、今日はこのフレーズ!みたいな文法などの勉強をするのかな?と思っていたのですが、そういった内容は一切せず、体験レッスンから「チャンクリーディング」をみっちりやり、脳みそを筋トレしたかのような感覚でした。
さらにENGLISH COMPANYのスタジオはオープンスペースなので、体験レッスン前は「自分の発音が他の人に聞かれるの、恥ずかしいな…」と思っていたのですが、そんなの気にしている余裕もない程に集中!逆に他の人の真剣な姿を見て私も頑張ろうとやる気が出るほど。「これはやりきれば何かしらステップアップできる」という確信が持てました。
(結局体験レッスン日に申込みをし、タイミングよくその半月後くらいからトレーニングを開始しました)
ENGLISH COMPANYでのトレーニング内容
英語のパーソナルジムと謳うだけあり、担当トレーナーさんがかなり早い段階で私の英語力の現在地や強み・弱みを把握し、効果的なトレーニングを組んでくれました。
私の強みとして挙げてもらったのが「耳の良さ」。逆に弱みは語彙や基礎文法力が圧倒的に足りない、そして意味処理能力が遅いといったところでした。
SAORIさんは音声知覚は得意ですね。ただ知っている単語をピックアップして文章の意味を推測するので、知らない単語が入ってきた瞬間一気に意味処理が追い付かなくなり混乱しませんか?
あるある!めっちゃある!
こんな感じで私に課されたのは、まず基礎力の強化。プラスαで色々やったので一通り書いておきます。
単語は1日100個覚える
単語は1日100個覚えます。これは完全にホームワークです。
次回レッスンが3日後にある場合は、それまでにざっと300個の単語を覚えなければなりません。通常は「キクタン600」から始めて、キクタン800、990とレベルを上げていくのですが。
私の語彙力は壊滅的だったので、キクタンより基礎的な「新ユメタン」からスタートしました。大体中学校終了~高校基礎レベルの単語です。
これらの本は特にお金を払う訳でもなく、どんどんと渡されました。そして毎回レッスンの最初に、対象範囲から20個がランダムで出題される単語テストをします。
1日100個の単語は結構キツイと感じますが「コツは1度で覚えるのではなく、薄く塗り重ねていく感じです!」と教えてもらったら意外と覚えられました。あと単語をイメージ(画像)と結びつけるのも◎。結果、3ヶ月でユメタン、キクタン600、キクタン800をこなしました。
また、単語の品詞を見分ける練習もスマホアプリでゲーム感覚でやりました。
基礎文法力
ENGLISH COMPANYのオリジナル教材や、市販テキストをこなしました。
レッスン2ヶ月目半ばくらいからは「でる1000」を渡され、これはひたすらホームワーク。スマホアプリ版を自分で購入し、今でも朝夕の通勤電車の中でやっています。
音声変化のルール
ネイティブの英語が聞き取れないのは、速さが原因ではなく「実際の音を知らないから」というもの。これはかなり“目から鱗”の学習内容でした。
例えば…私が苦手なのが「弱系」、つまり前置詞や助動詞など、弱く短く発音されるものです。「I will ~」という文章があったらしっかり「アイウィル」と言っていましたが、実際willの部分はほぼ発音しないそうで。
「ぅ」くらいでいいんですよ、willなんて!
ええええ!willがかわいそう!
これらは音声変化を学ぶ「Listening Hacker」(iOS/ Android)というアプリでホームワークしました。
ディクテーション
ディクテーションとは「聞き取った英語を書きとるトレーニング」のこと。これは個人的に一番好きなトレーニングでした(レッスン中にやりました)。
ディクテーションをすることで、自分が聞き取れない音を発見し、正しい発音を学んでリスニング力を向上させることが期待できます。
オーバーラッピング
オーバーラッピングは「英語の音声に合わせて、まったく同時に重ねて発音するトレーニング」のこと。レッスン時にディクテーションした文章をホームワークでオーバーラッピング練習、次回のレッスンでチェックするという流れでトレーニングしました。
前述した通り私は弱系発音が特に苦手なので、どうしてもオーバーラッピングが遅れてしまい苦戦。ちなみにオーバーラッピングをすると、リスニング力の向上はもちろん、正確な発音やアクセント、抑揚、音声変化などを身につけられるので、スピーキング時の発音改善につながります。
速読リーディング
これはレッスン中に行うトレーニングで、色々な学習が組み合わされています。
まずTOEIC公式問題集に掲載されている問題文をリスニング。どんな内容だったかを口頭で答えます。
次に単語のチェックとチャンクリーディング。チャンクリーディングとは英文を意味の切れ目ごとに区切って読むトレーニングで、英文を頭から理解する(返り読みをしない)ことでリーディングやリスニングのスピードが向上します。
二度ほど全体を通して音読した後はサイトトランスレーション。意味の切れ目ごとに区切られた英文を、前から瞬時に声に出して訳していきます。
そして最後に暗唱。最初はところどころ虫食いになった文章がPC画面に表示され、虫食い部分を補いながら全文を言うのですが、段々虫食い部分が増え、最終的には完全な暗唱になります。
シャドーイング
シャドーイングとは「音声を聞きながら1,2語遅れで音声を追い掛けて発音するトレーニング」。レッスン中に速読リーディングした文章を、ホームワークでシャドーイング練習し、次回レッスン時にチェックしました。
これ、慣れるまではめっちゃ難しい!今でも英語ラジオを聞きながら、ブツブツとシャドーイングして通勤しています。シャドーイングをすることで音声知覚の精度向上や、正確な発音などを身に付けることが期待できます。
はい。一気に書きましたがこんな感じの内容をひたすら、みっちり3ヶ月こなしました。大体1日2時間前後はホームワークをしました。毎日トレーナーさんからその日のホームワーク内容が送られてくる&自分がした学習内容を送り返すので、逆に毎日ホームワークをする時間が確保できない人は厳しいと思います。
ENGLISH COMPANYトレーニング後どうなった?
では実際に3ヶ月間通って、どんな結果が出たのでしょうか?50万円払って通った意味はあったのか…個人的には十分に意味はあったと思っていますが、これをどう捉えるかは人それぞれです。
TOEICの点数が上がった!
まず分かりやすいところで言うと、TOEICの点数が上がりました。
ENGLISH COMPANYのトレーニング開始時に受けた過去問での換算点は365-480点でしたが、卒業後に受けたTOEICでは650点ちょうど。ざっくり250点くらいアップした感じです。
まぁ、中学終了レベルの単語勉強から始めた(笑)にしては上出来じゃないでしょうか。
毎日英語に触れるようになった
3ヶ月間みっちり英語のトレーニングをしたので、英語に触れることが習慣化しました。学習量は少々減りましたが、通勤時間や自宅での隙間時間に「でる1000」や「キクタン」、NHK WORLD JAPANのラジオを聞きながらシャドーイング等々を継続しています。ラジオを聞き始めた頃より、音が聞き取れるようになってきたなぁと最近感じます。また、英語学習がまったく苦ではなくなりました。
それに「50万円払った」という事実が、今でも「絶対に無駄にしない、してなるものか!」という気持ちにさせています(笑)
スピーキング・ライティングは上達していない
英語スクールに通う=喋れるようになる、と思われがちですが、ENGLISH COMPANYに通っても正直喋れるようにはなっていません。なぜならスピーキング上達に繋がるトレーニングはしていないから。聞く力・読む力・語彙力を強化したというのが正しいです。
こんな人におすすめ
正直、値段はかなり高めだと思います。そして3ヶ月間みっちり英語漬けになるので、毎日勉強する時間がとれる状況でないと厳しいです。それでも
- 短期集中型・最短ルートで英語力アップを実感したい人
- 英語の勉強の仕方を身につけたい人
- 毎日勉強する時間を確保できる人
にはおすすめできるスクールです。
ENGLISH CONPANYが気になる方は、一度無料の体験レッスンに行くのが良いかな。そこで合う・合わないが判断できるかと思うので。私は通って良かったと思っていますし、英語学習が本当に楽しくなりました。
ちなみに私は回し者でも何でもなく、素直な感想を書いているので参考になればと思います。
ENGLISH COMPANY公式サイト
参考図書
▼マンガなので読みやすく、分かり易かった▼
▼科学的トレーニングとはなんぞや、という本▼
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