12/30 オーストラリア縦断旅6日目
クーバーペディの午後はディンゴフェンス訪問から。
ディンゴフェンスについては後程詳しく説明しますが、手っ取り早く言うと
世界一長いフェンス
です。うん…そう、フェンス。
「世界一〇〇な××」って、通常は結構テンション上がる存在なんですけどね。世界一高いビル(ブルジュ・ハリファ)とか、世界一深い海域(マリアナ海溝)とか、世界一長い建造物(万里の長城)とか。テンション上がりますでしょ?
でも今日見に行くのは、世界一長いフェンス。フェンスごときで(おっと失言)どこまで私のテンションを上げられるのか。一体どのくらい長いフェンスなのか。その長いフェンスを設けることによって、何を守っているのか。
色々思う所はありますが、行ってみましょう!
ディンゴフェンスへ
クーバーペディのディンゴフェンスは、町の中心地から直線距離で12kmくらい北にあります。町から離れると、舗装されていない砂利道が続きます。
車が巻き上げる砂埃がすごい。ゴゴゴゴゴゴ
グーグルマップ通りやってきたら無事ディンゴフェンスの案内板が。さっきから私はディンゴフェンスディンゴフェンスと連呼していますが、グーグルマップや現地では「Dog Fence」となっています。
ディンゴフェンス(Dingo Fence)もしくはドッグフェンス(Dog Fence)と呼ばれているそうよ。
はい、ディンゴフェンス到着しました!ひたすらに荒野です!
ディンゴフェンスとはなんぞや
ではディンゴフェンスとは一体何なのでしょうか。
こちらの案内板をごらんくだs
銃痕が気になって仕方がない
ちょっとちょっと、フェンス張ってる場合じゃないわよ。絶対誰かディンゴのイラストを的に銃の試し撃ちしたでしょ!「The Dog Fence」の「Dog」の部分なんて完璧に撃ち抜いているじゃない。
まぁ銃痕は一旦忘れて、説明文を読みましょう。どれどれ…
ちなみにwikiさんだと5,614kmとなっています。とりあえずめっちゃ長いフェンスというのは間違いなさそうです。このめっちゃ長いフェンスは、オーストラリアの北部からディンゴが南進するのを防ぐ役割を果たしているのです。
ディンゴとは、ざっくり言うとオーストラリアの野犬で、4,000年前にアジアから人間と一緒に渡来したというのが有力な説です。今年の3月にはオーストラリアの複数の大学の研究者が『ディンゴは犬ではなく独自の種』との主張をしたようですね。
それでも、見た目は完全に犬です。この後ろ姿からでも想像つくでしょ?
(アデレードの動物園でコレしか撮れなかったんです、ディンゴ気になる方はググって下さい)
こちらのディンゴさん、歯が鋭く肉食で、家畜だけでなく人間も襲うくらい獰猛。フェンスが作られる前はディンゴの襲撃により、1つの牧場だけでも年間に11,000頭以上の羊が失われたそうです。ディンゴ、羊食べすぎ。
そんなわけで羊を守る為に、こんなにも長いフェンスが設置されたのです。
これがディンゴフェンスだ
ディンゴフェンスの説明はこれくらいにして、ディンゴフェンスをじっくりねっとり見てみましょう。
うん、フェンス。間違いなく、フェンスです。近所の空き地とかに良くありそうな、何の変哲もないフェンスです。歯の鋭いディンゴだったら簡単に破れそうな、そんな印象のフェンスです。
地平線の向こう側、ずーっと見えなくなるまでひたすらフェンス。これはこれですごいな。
ちなみに日本列島が南北で約3,000kmくらいなので、日本列島を往復する勢いでフェンスが張られているということです。
『いつかこのフェンスを越えて、君を迎えに行くよ』
みたいなフェンス越しの恋、どうですか?
(フェンスくらいさっさと越えろ)
ディンゴフェンスの前で錯乱した大人たち
ディンゴフェンスに来たは良いものの、フェンスしかないので暇です。

ねーねー、フェンスのポーズとるから写真撮ってー
フェンスの…ポーズ…?

フェンス!!!
だいぶ暑さでやられているようです。
でも後ろを振り向くと、もっと錯乱状況となっていました。

え、何してるの?

ウサギの真似やで!
ディンゴフェンス(ドッグフェンス)はもともとウサギの防護柵(※)として作られていた柵を拡張して作ったもの。らしい。だからってウサギの真似を…まぁディンゴの真似は難しそうだものね。
※野生化したウサギが大繁殖し、牧草や畑を荒らしまくっていた。

こめっち、何してるの?

ウサギの真似やで!
お前ら、さっさとフェンス越えろ。
ディンゴフェンスの場所
ディンゴフェンスへは、車でのアクセスとなります。レンタカーか、ツアーに参加して訪れましょう。ぜひ世界一長いフェンスの前で錯乱してみて下さい。
<つづく>
(この記事は2018年12月~2019年1月のオーストラリア縦断旅ブログです)
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