2022.11.25 カタールW杯・中東3ヶ国旅 Day4
<前回のあらすじ>
サウジアラビアの首都リヤドに到着し、タクシーで街の中心部へ。リヤドで一番高いビル「キングダム・センター」の展望台から、リヤドの夜景を楽しみました!
教えてもらったローカル食堂へ
キングダムセンターのスカイブリッジで夜景を楽しんだ後は夜ごはんへ。
日本vsドイツ戦で写真を撮ってくれたおっくんの友達が、ドイツ戦の前にリヤドを訪れていて、
リヤドで行った食堂の野菜スープがすごく美味しかったから、行ってみて!
野菜スープの見た目はアレだけど、本当に美味しかったから!
と、リヤドのローカル食堂情報をくれました。旅行中は意識しないと野菜が不足しがちですしね。見た目はアレだけど美味しい野菜スープ、とっても気になります!
教えてもらったローカル食堂はキングダムセンターから徒歩10分ほどの距離。
てくてく。
キングダムセンターから歩くこと約10分。友達から教えてもらったローカル食堂へ到着しました。
店名は読めないので分かりません。
ローカル食堂の読めないメニュー
こちらのローカル食堂、立地的に外国人観光客が来ることはほぼ無いのでしょう。入店すると『え!?外国人来た!?』みたいな雰囲気が店内に漂いました。
店内に掲示してあるメニューはアラビア語表記のみ。料理の写真も載っていません。メニューをGoogleレンズで翻訳してみるも…
ごめん、ミリも分からない。
『米と炭と彼の穀物の半分』とか『彼の炭への愛情は明白です』とか『彼の炭への愛のテキストは分かりやすい』とか…相当炭を愛している彼がいる様子。
あと一番下の『シンプルなバラの人』も気になる。
私が知ってるバラの人は速水真澄と蔵馬くらいだよ。
「見た目ゲ○」な野菜スープはあるのか
友達はどうやって注文したんだろうね
ま、コミュ力でカバーしたんだろうな!
我々には友達から送られてきたカンペ(オススメ料理の写真)があるので、それを見せて注文しましょう。ちなみに友達のオススメ料理の写真達がこちら。
左上がフルーツのスムージー、右上が野菜スープ、下が炊き込みご飯に肉をのせた『カブサ』というサウジアラビア料理なのですが。ご覧ください、右上の野菜スープの写真を。
見た目はまるでゲ○。
オススメされたから飲みたいと思うけれど、そうでなければ極力避けたいビジュアル。久々にゲロ系フードに出会いました。ちなみに初代ゲロ系フードは、エチオピア料理で有名なインジェラです。
この『ベジタブルスープ』が飲みたいんやけど
そう言って野菜スープの写真を見せると、店員がワラワラと集まってきました。どうやら店員さん達の英語力は私と同レベル(知っている単語を並べて発するのが限界)らしく、野菜スープの写真を見て色々考えた店員さん達から返ってきた言葉は、
「…Finish.」
Finish?
売り切れたってことかな?
たしかに友達からの情報だと、人気のメニューは夜には売り切れてしまっていたらしい。なるほど、売り切れるくらい美味しいゲロスープ野菜スープってことだな。
仕方ない、明日のお昼に出直そうか
明日のお昼ならベジタブルスープ、あるよね?
じゃあ明日また来るから!
そう店員さん達に告げて、食堂を後にしました。
明日は野菜スープあるといいな。
野菜スープを求めて再来店
翌日。
やってまいりました!
お昼ちょっと前に再来店。今日こそ、野菜スープを飲ませてもらうぜ!
ちょうどランチタイム近くということもあり、続々とお客さんがやってきます。ローカル食堂だからでしょうか、店員さんもお客さんもすべて男性のみでした。
ベ…ベジタブルスープ…?
このローカル食堂のオーダーシステムは謎なのですが、とりあえず地元民が群がっているカウンターに同じように群がり、友達から送ってもらった写真(昨日も見せた)を店員さんに見せて、
このベジタブルスープ(右上)をください!
と意気揚々と告げた。
もう私たちには野菜スープしか見えない。ゲロみたいな野菜スープに恋してる。
するとカウンターの中の店員さん、少し考え込んだのちにショーケースの中の1つの料理を指差して、
「これが、ベジタブルスープだ」と言ってきた。
いや待てよ。
これ、違う料理でしょ?
逆立ちしたって友達が送ってくれた写真と同じ料理に見えないSAORIは、
この写真のベジタブルスープがコレ!?本当に!?
と店員さんに再度問い掛けてみるも、
「そうだ。これが、その写真のベジタブルスープだ」と力強く宣言する店員さん。力強く宣言する割に、目を合わせてくれない。というか目が泳いでいる。
いやいやいや…
どう見ても芋たっぷりの煮物だろ。
本当に!?
店員:「YES.」
え、本当に!?本当の本当に!?
店員:「YES.」
どうする…?
絶対違うよな…
でもすごい力強くYESって言ってるし、
ワンチャン、盛り付けたらベジタブルスープになるのかも
そんなワンチャンある訳ないけれど、とにかく混乱していたSAORI。
そう、目に見えるものだけが真実とは限らない。もしかしたらこの数日で「やっぱり料理は見た目も大事だよな」と、ゲロのような見た目だったベジタブルスープをリニューアルさせたのかもしれない。
じゃあ…このベジタブルスープと、カブサをください
こうして『店員はベジタブルスープだと言い張るがどう見ても芋の煮物(でもワンチャン、ベジタブルスープなのかも)』と『カブサ』をオーダーし、席に座って待つこと数分。
やってきた料理は…
やっぱり芋の煮物じゃねーか。
ワンチャン、ありませんでした。なんでだよ!
カブサも写真とは少し違う感じもしますが、芋の煮物に比べればほぼ同じです。
一体どうしたらあの野菜スープにありつけるのだろう?どうやってオーダーするのが正解だったんだろう?謎は深まるばかりです。
とりあえず…食べよっか!
謎は全て解けた。
食べている途中でお昼のお祈りの時間になり、店員さんをはじめ、店内にいるイスラム教徒がお祈りを始めました。その様子を見ながら、芋の煮物とカブサを食べる私たち。
なんで教えてもらったお店なのに野菜スープがないんだろう?
しかも友達が来たの数日前でしょ?アジア人が来たら覚えてそうなのに
もう一度友達から送られてきた写真を見直すおっくん。
あれ…?なんか、お店の雰囲気が違う気がする
友達の写真には、スムージーの背後にフルーツが並んだショーケースが写っているのに対し、私たちが訪れたこの食堂のショーケースにフルーツは1個も並んでいない。そもそもこの店にスムージーなんてオシャレな飲み物は存在せず、ペプシコーラとか、そんな炭酸飲料しか置いていなかったのだ。
念の為、友達に確認してみるね。本当にこのお店なのか
そして待つこと数分。
友達からの返信は、
『ごめん、送ったグーグルマップ、違う店だった』
ずーん!
ずーん!
そもそも違う食堂だったことが発覚。
つまり私たちは最初から野菜スープが無い店に行き「この野菜スープが飲みたい」と言い、店員が『うちには無い(という意味でFinish)』と言うと、「じゃあまた明日来るわ!」と立ち去り、翌日本当にまた来やがった外国人観光客ということになります。そして懲りずに「野菜スープくれ!」とか。
なにそれ、私たち、ただの迷惑な客じゃん。
多分店員さんも『うちには野菜スープは無いって言ったのに、なんでこいつらまた明日来るって言ってんの、マジ絶望』と思ったんだろな。いや、なんか本当にごめん。でもFinishって言われたら…ねぇ。
こんな便利な時代になっても、意思の疎通って難しいな。
でもそれが旅の面白いところでもあるんだけど!
ちなみに、芋の煮物もカブサも美味しくいただきました。芋の煮物は見た目に反してあっさりした優しい味付け、カブサも同様で日本人の口に合うと思います。お会計はSR27(≒950円)。煮物がいくらでカブサがいくらか分からないけれど、2品でこのお値段。さすがローカル食堂です。
ご馳走さまでした!
ローカル食堂情報
何もかも不明ですが、気が向いたら行ってみて下さい。
グーグルマップの口コミによると、お昼のお祈りの時間帯はお店に入れない(私たちはお祈りの前に入っていたから大丈夫だった?)みたいです。よろ。
<つづく>
(この記事は2022年11月のカタールW杯+α旅ブログです)
コメント
翻訳が笑えました。なんとなくわからなくもないです
私がここを訪ねたらクルマごと行きそうです。ハイオク満タンでって
ね、私もめっちゃ笑った!
ししゃもいいなー。ししゃも食べたくなった