初めての海外年越し inセネガル

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田 旅の随筆
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2017.12.31(sun) UAE・モロッコ・セネガル旅行8日目

日本人宿「シェ山田」に到着した我々。今夜はどんな年越しになるかな!

 

料理が上手な旅人とブルドックソースの株価

「シェ山田」さんにはこの日、我々含め8人の日本人が滞在。みんなそれぞれ背景が異なって、語学の勉強のために長期滞在している方、ガーナ駐在の会社員、ダンス講師、長期バックパッカーなどなど(間違っていたらごめんなさい、もう3年前のことなんで記憶が曖昧)

我々が宿に着いてしばらくすると、夕飯の準備が始まりました。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

おおー、手際が半端ない。やはり長期旅行者は自炊をする機会も多いのか、男女問わずテキパキ料理をする人が多い気がします。

でもおっくんは世界を何周かして、その後もちょいちょい1~2週間単位で海外へ行っているのに、一切料理をしません。世界一周中、物価が高く自炊する旅人が多そうなヨーロッパでは何を食べて生きていたの?と聞いたら、

おっくん
おっくん

フランスパンとヌテラ

おっくん
おっくん

自炊面倒だから

おっくん
おっくん

あ、でもカップラーメンは作った!

と自慢げに言われました。役に立たないな。

 

そんな感じで料理上手な旅人さんが作ったのがコチラ。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

て、天ぷら!

「自分では作りたくない、何故なら色々面倒臭いから!」と思う天ぷらを、この異国の地で食べることが出来るとは!

し・か・も、

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

そうめん!

さ・ら・に。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

麺つゆまで作ってた!

買ったんじゃない、セネガルにある材料で作ったのだ。自炊能力高すぎでしょ。

彼曰く「醤油はどこにでも売っているから麺つゆはどうにかなるけど、さすがにブルドックソースは無理」「あれは凄いわ。世界に誇れる凄い調味料だわ。株価も長期間で見るとほぼずっと横ばいで凄いわ」とのこと。この時から私の中で、ブルドックソース株式会社の株価は気になって気になって仕方がない存在になりました。たまに覗いては、

SAORI
SAORI

うん、ほぼ横ばい!

株価の横ばい具合をチェックしています。(ここ1年でじわじわ上昇しているけれど)
チェックするだけで、ブルドックソースの株は買っていません。

 

2017年最後の晩餐

そんなこんなで、そうめん、天ぷら、ピザ等々を囲んで宿のみんなで夕飯!

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

めっちゃ楽しそうな写真じゃないですかコレ。ブレてるけど。

実は私、海外で年越ししたのはこの時が初めて!いつもはコタツでゴロゴロして、みかん食べながら紅白とか見てゆく年くる年で年を越すのですが。この時は半袖でそうめん食べながら、初対面の人々の面白い話を聞いて年を越すといった初体験をさせていただきました。

 

セネガル年越しの瞬間

そしていよいよ年越しの瞬間が迫ってきました。前回の記事で言った通り、セネガルでは年越しの時に花火でお祝いをするのだそう。

SAORI
SAORI

そろそろかな?

と皆で外に出てみると。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

すっごい遠くですっごい微妙な花火が上がっていた。

SAORI
SAORI

想像していたのとちょっと違う…

まぁ中心地から少し離れていますしね!この辺、住宅街ですもんね!

SAORI
SAORI

あ、そうだ、花火買ってきたんで、

SAORI
SAORI

山田さん、打ち上げて下さい

と、CHINA製の手持ち打ち上げ花火を宿の管理人さんに渡す。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

シュポーン

 

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

ボフッ

こちらは思っていたよりはしっかりとした“花火”だった。長さがあるだけあって、かなりの数の花火が飛び出した。宿泊者8人で管理人さんを囲み「シュポーン」「ボフッ」を繰り返す花火をただただ眺める。なかなかシュールな年越し。嫌いじゃない。

 

宿に戻って夜更かし

「シュポーン」「ボフッ」な花火を終えて宿へ戻ると。

こめっち
こめっち

あ!そういえば俺、日本からいい物持ってきた!

と言ってこめっちが取り出したのは。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

迎春。

え…これ、日本からずっと持ってたの…?今でも「シェ山田」さんに飾ってあるのかどうか、気になるところです。そんな迎春を飾って、あとはひたすらグダグダタイム。

セネガル ダカール 日本人宿 シェ山田

「SAORIさん達はなんでセネガルに来たの?」

「嘘だー!!!そんなはずない!!!」

と他愛もない話をしていたのですが、さすがここは西アフリカ。なんだかもう悟りを開いたような人ばかりで『国際学生証を偽造して節約した』とか『PC盗まれたことにして海外旅行保険金で新しいPC買った』みたいな、反吐が出るせこい自慢(というかそれ、犯罪だよ!)をする人は皆無。

ただただ本当に、旅の面白い話が聞けて楽しかった。

 

『アフリカのとある国にある、結構有名な孤児院に行った時にね』
『孤児院の院長の奥さんはすごい嫌な人というか、贅沢をする人で』
『孤児たちを劣悪な環境で召使いのような扱いをしているのに』
『風呂上がりに自分が飲むオレンジジュースは絶対にミニッツメイド』

ミ…ミニッツメイド…

『孤児たちはジュースなんか絶対に飲ませてもらえないのに』
『奥さんは頑なにミニッツメイド』

ミ…ミニッツメイド…

この話を聞いてから、スーパーでミニッツメイドを見る度に、会ったこともない孤児院の奥さんが風呂上がりに冷蔵庫から冷えたミニッツメイドを取り出して、「デリシャス…」と言いながらオレンジジュースを飲んでいる姿が思い浮かぶようになってしまいました。きっと皆さんも今日からスーパーでミニッツメイドを見たら、会ったこともない孤児院の奥さんが(以下略)。

この孤児院はさすがに劣悪すぎて無くなった、という結論だったような…。

この話をしてくれた方はもう悟りを開いたような旅人で、淡々と自分の旅をして、淡々とそれを語って、でもちゃんと聞いている人の心を掴む話し方をして、今まで出会った旅行者の中で一番好きな人かもしれません。

 

と言いつつ私がこの日一番気に入った話は、ガーナに駐在していた会社員の方の話。

 

『(会社があるのは)宗教の関係で豚肉が全然手に入らないエリアで』
『たまーに、日本から来る社員が持ってくる冷凍の豚肉が』
『我々のテンションを爆上げする大切なアイテムなんですが』

食べたくなるよね、豚肉!

『まだ豚肉の大切さを知らない時に、日本から持って来てもらった冷凍の豚肉を僕が預かって』
『特に何も考えずに解凍しちゃったんですよね、まだ食べるの先なのに』

おっと雲行きが怪しい

『そうしたら、それ(解凍してしまったこと)を知った上層部の人に呼び出されて』
『「お前、自分がどれだけ大変なことをしたか分かっているのか…」と説教されました』
『「一度解凍した肉を再冷凍して、それをまた解凍したら豚肉の旨味が失われる」って』
『「俺たちがどれだけあの豚肉を楽しみにしていたと思ってるんだ…」って』

食べ物の恨みー!

まさか業務とは関係のない豚肉の件で呼び出されるとは思わなかった、と。「ここ(ガーナ)では業務よりなにより、豚肉の取り扱いが死活問題なんだ。新人よ、覚えておけ」と言われたと。

なにそれその会社、ちょっと好きかも。

 

人の数だけ旅があって、人の数だけ体験があって、人の数だけストーリーがある。初めて海外で過ごした年越しは、わたし的に心地良い人々に囲まれたとっても楽しい2018年の幕開けとなりました。

 

<つづく>

 

(この記事は2017年12月~2018年1月の西アフリカ旅ブログです)

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