2019.06.11(tue)モンゴル旅行2日目
テレルジ国立公園ツアーのランチは、遊牧民のゲルにおじゃまして食べました。
初めての遊牧民ゲル

わー初めて本物のゲル見た!
ゲルは木とフェルトで出来た、分解や組み立てが容易な移動式住居。家畜を育成するために季節に合わせて住む場所を移動する遊牧民には、最適な住居スタイルなんですね。
ゲルの中にはストーブがあるので煙突が出ているし、テレビもあるので外にはアンテナが設置されています。テレビとかあるんだ!と思うかもしれませんが、遊牧民が移動する時は車で移動するし、スマホも使うし、何ら我々の生活と変わりはない気がする。
ゲルの組み立て体験は別日にするのでお楽しみに。

では、おじゃましまーす
このツアーではおしゃれなランチではなく、ガチで遊牧民が作る家庭の味が出てきました。
溢れ出る生活感。なんだか、小学生の頃に友達の家に遊びに行った時のような気分です。
タラグ(プレーンヨーグルト)
まずは自家製のヨーグルトみたいなコチラ。これは「タラグ(タラク)」と呼ばれるもので、乳を加熱しクリーム(ウルム)を取り除いた濃縮乳に、スターター(菌種)を入れて静置発酵させたもの。
味はプレーンヨーグルトみたいな感じ。常温なので、日本で食べるヨーグルトのようなデザート感はありません。常温&プレーンな味だったので、食べている時の私の顔面もほぼ無表情だったと思います。
ウルム(手作りバター&クリーム)
続いてコチラ。ここで特徴的なものが、この無造作に盛られたお菓子(?)やらパンやらの一番上に鎮座している、乳白色の物体。
これは「ウルム」と呼ばれる乳製品。搾乳した乳を鍋の中で加熱し、おたまですくいとっては高い位置から注ぎ戻す動作を繰り返して撹拌、表面に泡が立ってきたら火を止めて放置すると、表面に1cmくらいの膜が張ります。この膜がウルム。牛乳をチンして置いておくと表面に薄い膜が張りますよね、あれの分厚いやつみたいな感じです。
つまるところ乳脂肪分のかたまりであるウルムは、バターのような、あるいは生クリームのような、まろやかな味わいでパンにつけて食べるのだそう。
そうそう、こんな感じ。どうですか?美味しそうですか?では早速食べてみましょう。
と、ここでひとつ、私から皆さんに重要なお知らせがあります。
実は私…
バターが嫌いなんです。
私の嫌いな食べ物のツートップは、バターと肉まん。バターが嫌いなので、なんだか似た存在のマーガリンもとばっちりで嫌いです。なのでこのウルムを食べるのに軽く抵抗があったSAORI。でもせっかく遊牧民が出してくれたご飯だし、せめてひと口は食べねば。義理人情!
心を無にしてウルムを食べてみると、バターのような塩気はなく、どちらかと言うとクリームっぽい味。ほのかに甘いような、乳のやさしい感じがしました。けっこう絶賛している人が多いので、きっと皆さんは好きになると思います。
ツォイバン(肉野菜入り油蒸し麺)
そしてメイン料理はコチラ。「ツォイバン」と呼ばれる、焼きそばと焼うどんの中間みたいな麺料理。炒めた肉と野菜を麺とともに蒸して作ります。焼きそばというより蒸しそばみたいな感じかな?
味付けはとてもシンプルで塩こしょうのみ。ただ、こちらの遊牧民宅のツォイバンに入っていた羊肉は臭みがけっこう強くて、山盛りのツォイバンを完食することはできませんでした。
美味しいと言えば美味しいんだけど、意外と脂っこいのと年季の入った羊臭に、地味にダメージが溜まる感じです。最初の数口は美味しくいただけます。
スーテーツァイ(モンゴル版ミルクティー)
ランチのお供のドリンクは「スーテーツァイ」というモンゴル版のミルクティー。スーテーツァイはモンゴルの代表的な日常の飲み物で、煮だしたお茶に牛乳やラクダの乳などと塩を加えたもの。
こちらのお宅のスーテーツァイはそこまで塩味はせず、薄味ミルクティー(常温)といった感じでした。大きなやかんに常備されていて、どんどん注いでくれます。
遊牧民ランチは一品一品の量が多く、おかわりいるか?もっと食べるか?と勧めてくれます。モンゴル的おもてなしなのかな?みんな素朴で優しい感じでした。
家畜を余すことなく活用する遊牧民
ゲルの外には沢山の家畜が。モンゴルの遊牧世帯の多くは、羊・ヤギ・牛・馬・ラクダの5種類の家畜、通称「5畜」を併飼しているそうです。
ランチでも分かる通り、家畜から搾った乳を様々な乳製品に変えて、余すことなく活用しているのが良く分かりました。ランチで食べた乳製品はほんの一部で、他にもチーズだったりお酒だったり、本当に色々な種類の乳製品があるそうよ。

わー!モップみたい!
こちらはウシ科の動物、ヤク。ヤクは荷役用や毛皮用、乳用、食肉用など幅広い用途の家畜。ヤクの乳はとても濃厚なんだって。モップみたいな毛は良質な繊維として、靴下や洋服に加工されています。
すごいな、ヤク。

強そう~!こっち向いて~!
これ、闘牛じゃなくて良かったです。この位置関係、闘牛だったら私、この3秒後に血まみれで死にます。
食後はいよいよ乗馬体験。モンゴルの草原で、華麗に乗馬してみせますよ!
<つづく>
(この記事は2019年6月のモンゴル旅行ブログです)
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