2023.10.22 東ティモール・バリ島旅行 Day1
<前回のあらすじ>
初めての赤ちゃん連れ海外旅行に万全を期すため、成田空港近くのホテルに前泊。成田空港でうなぎを食べて、まさかのスーツケースを買いました。
ガルーダインドネシア航空チェックイン
前日は成田空港近くに宿泊したので、ゆとりを持って成田空港に到着。
まずはバリ島まで直行便で向かいます。現在、日本からバリ島への直行便は成田発のガルーダインドネシア航空のみ。なので直行便で行きたい!となると必然的にガルーダインドネシア航空を利用することになります。
今回はフライト時間が約7時間なのでバシネット席を予約しました。バシネット席の予約はガルーダのサイトで航空券購入した時にはできなかったので、私たちはガルーダの東京支店へ電話して予約しました。
ちなみにバシネットが利用できる身長や体重、月齢などは各航空会社によって異なるので事前にチェックしてね。
ガルーダインドネシア航空でベビーバシネットを利用できるのは、月齢8ヶ月以下、体重9kg以下のつかまり立ちをしない赤ちゃんとなっています(坊は月齢7ヶ月、体重7.5kgくらいでした)。
またバシネットは数に限りがあるので先着順となります。リクエストが多い場合は用意できないこともあるので航空券をとったらすぐに予約を!また搭乗当日は早めにチェックインカウンターへ行ってバシネット利用の旨を伝えておくと安心です。
搭乗までの時間はキッズパークで
搭乗までの時間は第1ターミナルにある無料シーティングエリア「Knoll -seating area-」でご飯を食べたり、その近くにあるキッズパークで過ごしました。
この辺りはいつも(と言っても2~3回しか利用していないけど)空いているので、のんびりできていいです。搭乗口まで少し遠いからかな?
キッズパークのそばには個室ベビーケアルーム「mamaro」も設置されていました。このmamaro、京都駅の新幹線改札内にも1台あって良く使っていたけれど、内側から施錠出来て、おむつ交換や授乳、着替えなど幅広く利用できて便利。駅などの公共施設にあると安心するのでもっと増えてほしい。
さて、子連れ飛行機旅行ではおなじみの「搭乗前にたくさん遊ばせて体力を消耗させ、機内ではスヤスヤ」というアレを信じ、意気揚々とキッズパークへやってきたわけですが。
ご覧ください。そもそも我が家の坊は、この頃はまだ寝転がるしか出来なかったのです。
仰向けで寝転がる
▶ 横向きで寝転がる
うつ伏せで寝転がる
しかコマンドがない坊。
体力を消耗させるどころか、分厚いマットの上で体力回復させてる可能性すらある。
ハイハイとかするようになったらいいのかもしれませんが、この頃の坊はどちらかと言うと自分が動くというより「は?お前が来いよ」みたいなタイプ。微塵も動く気がありません。
そんなところもひっくるめて自分の子だから無条件に可愛いんですけど、でもこれ、赤子だから許される所業であって。仮に社内のオッサンに「は?お前が来いよ」とか言われたら、イラっとして「うるせー髪の毛むしるぞ」とか言っちゃいそうです。
坊にはそんな人(お前が来いよとかいう人、および他人の髪の毛をむしる人)にはならないでほしいと、母は切に願っておりますよっと。
話が脱線してしまいましたが。寝転がるしかできない赤ちゃんでもゴロンとできるスペースがあるのはとてもありがたいので、空港ではキッズパークへGOです。
機内バシネットやおむつ替えスペースはこんな感じ
ガルーダインドネシアで2歳未満を膝の上にのせて乗る場合は、シートベルト着用サイン点灯時は子ども用シートベルトを着用させなければなりません。他の航空会社だと抱っこ紐でOK、緊急時だけつけてね!というところもあったけれど、ガルーダは結構しっかりしていました。
バシネット席の目の前は壁。ここにバシネットを設置します。
通常は前の座席の下に手荷物を置けますが、バシネット席は離着陸時に手荷物を床には置けません(壁だから)。それがバシネット席の難点かな。離着陸の時は必要な物だけをシートポケットに突っ込んで、あとは頭上の荷物入れへ。
離陸してシートベルト着用サインが消えると、CAさんがバシネットを取り付けてくれました。
ほう!これがバシネットか!
お初にお目にかかります。
試しに坊をバシネットに入れてみました。身長65cm、体重7.5kgと、生後7ヶ月としては成長曲線の下の方(特に身長はギリギリ)の坊ですが、想像していたより結構みちみちでした。ガルーダのバシネットは月齢8ヶ月以下、体重9kg以下で設定されているもんね、たしかにそれ以上だとバシネットに入らなそう。
ちなみにバシネット席のデメリットとして「離着陸時に床に荷物を置けない」と言いましたが、シートベルト着用サインが消えてバシネットを設置してもらった後は、バシネットに荷物をポイポイ入れておけます。
これはこれで便利でした。離乳食のアレコレとかおもちゃとかおむつとか、飛行中赤ちゃんが起きている間こそいろんな物が必要になりますからね。なので離着陸の時だけババーッと荷物をまとめて頭上の荷物入れに突っ込むことが出来るのであれば、バシネットはあると便利なアイテムかと思います。
あと機内の設備として、おむつ替えテーブルの付いているトイレはこんな感じ。
おむつ替えテーブルを出すとこうなります。
機内のトイレ自体が狭いのでおむつ替えテーブルも決して大きくはありませんが、おむつを替えるには十分なスペースです。それより注意したいのが、安全ベルトの類が無いのとけっこう滑りやすい素材なこと。気を付けないと赤ちゃんがススススーっと滑り落ちそうになるので、絶対に目を離さないように!
余裕そうに見えて全然余裕がなかったフライト
では実際の坊の初国際線フライトはどうだったのか、その実態をお伝えしましょう。
国際線の優先搭乗から離陸までの時間って、かーなーり、長いんですよね。国内線だとパッと乗ってパッと飛ぶイメージだけど、国際線は30分以上かかる感じ。飛び立つまでの待ち時間に、どんどん子どもの機嫌が悪くなっていくんですよ…恐怖!
坊は子ども用のシートベルトを着けるのが嫌だったみたいで少しぐずりましたが、午前寝をしておらず限界だったのか、離陸前に入眠。助かった…。
と思ったのも束の間。離陸後少しして坊が目覚めました。
ええ、目覚めてしまいましたよ、怪獣が。
30分くらいしか寝てないよーもっと寝ていいんだよー?でもまぁ離乳食+ミルクの時間なのでね、坊も機内食(持参の離乳食)体験しましょう。
「あむっ」
飯はおとなしく食べる。
坊に離乳食をあげ終わった頃に、私たちの機内食がやってきました。
あまり覚えていないのですが、片方が機内食を食べている間はもう片方が坊をあやす、みたいな感じで順番で機内食を食べたような気がします。しかもすごい速さで。
とりあえず必死すぎてほぼ記憶がありませんが、お蕎麦が美味しかったことは覚えています。お蕎麦というか、めんつゆ?めんつゆが美味かったな。トマトジュースよりもめんつゆを「うまー!!!」と言ってすごい勢いで飲み干した気がします。何の変哲もない、普通のめんつゆを美味いと言って飲み干す女とか若干ヤバめ。
自分たちの機内食をマッハで食べ終えると、今度は坊のミルクタイム。
この頃は離乳食を食べた後にミルクも飲みますからね。バシネットに入れて、ミルクとおしゃぶりを握らせて、あわよくば寝てくれ!と祈りながら見守ります。すると、
必死の祈りが通じたのか、ミルクを飲み終えた坊はお昼寝に突入しました。
神よ!!!
この時点でバリ島まで残り4時間半。さあ、このまま2時間、いや飛行機の心地よい揺れだか音に身をゆだねて3時間、おまけで4時間くらい寝てくれ!
と思ったら。
坊がバシネットで眠ってから40分くらい経ったところで、まさかのシートベルト着用サインが点灯。どうやら気流が安定しないエリアに入ったのだそうな。そして「赤ちゃんをバシネットから降ろしてシートベルトをしてください」とCAさんが言いにきました。
こんなにスヤスヤ寝ているのに…無念…
もちろん、バシネットから降ろされた坊は目覚めます。寝ていたのに起きてしまった坊の機嫌は最悪。泣きはしないものの、ちょっとでも気を緩めるとグズグズします。こんな一触即発の状況があと4時間近く続くとか。軽く眩暈がしました。それでも
坊さまを、坊さまを楽しませるのじゃー!!!(※僧侶じゃないよ)
と奮起する夫婦。布絵本やらペットボトルやら己の顔面やら、とりあえず森羅万象使えるものすべてを使って坊を退屈させぬようあやします。
傍から見たら微笑ましく見えるかもしれない「仲良く遊ぶ親子の図」ですが、こっちはマジで必死。笑顔で声色高めに「ほーら坊、みかん君だよ~こんにちは~!」なんて言って布絵本で遊んでますが、その心はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えているような、生きた心地のしない緊張が常に続いている感じです。
そんな私たちへのガルーダインドネシアからの差し入れ(普通に飛行機のおやつタイムです)は、スーパーカップの超バニラ。普段だったら嬉しいのですが、でもね、
爆弾処理している最中にスーパーカップなんか食えるか。
そう、スーパーカップ食ってる場合じゃない。こうして、残念ながら私のスーパーカップは超ドロドロになって去っていきました。
実際は揺れもなく安定した飛行を続けていましたが、待てども待てどもシートベルト着用サインが消える気配はなく、立ち上がってうろつくこともままならない状況。もちろんバシネットも使えず(結局7時間ちょいのフライトでバシネットを使えたのは1時間程度)、坊はずっと膝の上。
そりゃ飽きるよな、わたしだって飽きるもん。
頑張っていた坊ですが着陸態勢に入る頃についに限界を迎えたようで、プチ奇声をあげ始めました。
これはヤバい、オワタ
と思った、その時。
私たちの斜め後ろの席に座っていたご婦人(ご夫婦?)が坊をあやしてくれたようで、なんと坊はニコニコに!
神が…神様が乗っていたよ…この飛行機には…涙
あの時のご婦人、本当にどうもありがとうございました。結果的に坊はニコニコになりましたが、例え泣き止まなかったとしても、赤ちゃんをあやしてくれようとしたその気持ちが本当に嬉しかったです。眠っているところを無理やり起こす以外なら、赤ちゃんを構ってくれるのはとても嬉しいしウェルカム派です。その結果泣いたとしても、
おい!泣かせやがって!
とは絶対に思いません。本当に。気持ちが嬉しい。構わなくても、微笑んでくれるだけでも嬉しい。いやもう微笑まなくていいんで、イヤホンして「泣き声とか全然聞こえてないんで大丈夫っす」みたいな澄ました顔しててくれるだけでも救われる。
決して「みんな、わたしが喜ぶことをしろよ!」と強要しているわけではないので、そこはご理解ください。わたし自身坊を産む前は赤ちゃんや子どもに対してどう接していいか微塵も分からなかったので、同じような人がいたらと思い、一応こうしてくれると嬉しいというのをここに示しておきます。
そんなこんなで最後に少しだけプチ奇声をあげたものの、7時間フライトをこなしてくれた坊。どうもお疲れさまでした。
ちなみにわたしはこの時点でゲッソリ(主に精神が)です。書くの疲れたので次回に続きます。
<つづく>
(この記事は2023年11月の東ティモール・インドネシア(バリ島)旅ブログです)
コメント
お疲れ様でした。
出国なのに帰国の安堵感で読み終わりました。
子連れのサービスの光と影を垣間見たような気がします。あまり出かけないので、こんな恩恵に授かったことないですが、バシネット?
こんなのにぶち込まれて大人しくしてるほど、甘くないですよね。
ウチの宇宙大怪獣だったら思うと、冷や汗出てきます。坊様は最後までお利口でしたね
酔っ払って音楽聴いていますが、青春時代の音楽は良いですね。あー、楽しかったですね。確かに我々は生きていました。
曲のチョイスがいいですね、紳士。わたしも今聴いてみました。
これを聴くと特定の場面が思い浮かぶわけではありませんが、一気にあの頃にタイムスリップする感じがありました。
大人になって親になってってのも役割が追加されていくだけで、自分が上書きされたわけじゃないんですよね。
うまく言えないけれど。
紳士宅のリトルスターウォーズは激しそうですね。
怪獣が2人、3人となるともはや手が付けられません。
みんな尊敬!みんなお疲れ様!