2020.03.06 アフリカ南部4ヶ国旅 Day1
2020年になってから世界的にコロナがジワジワと拡大しはじめ、2~3月は日々情勢が変わる不安定な時期でした。私たちも当初取っていたエチオピア航空のフライトが出発1週間前に急遽日程変更となり、変更後のフライトでは取得した休暇日数に収まらないためその便はキャンセル。
出発前日の3月5日にカタール航空の羽田発ドーハ経由のフライトをギリギリで購入しました。
そんなドタバタ劇がありつつ、出発の日を迎え。
羽田空港は、今まで見た事がないくらいガラガラ。
この時の日本は、空港はもちろん、街中でも検温はありませんでした。しかし、これから行くアフリカ諸国は感染症に非常に敏感なので、絶対に空港で検温する。100%検温する。間違いない。
2022年現在ではもう検温に慣れている私たちですが、当時は人前で体温を測るだなんて病院以外ではしたことがなく。その時の体温で入国が左右されると思うと、
もももし緊張で体温が上がって別室に送られたらどうしよう
と、動揺を隠せないSAORI。過去に2回別室に送られたトラウマは消えていません。激しく小心者のわたくしは搭乗前に、
体温…下げる…ツボ…
というワードで必死にネット検索。搭乗口付近で楽しそうにキャッキャする若者たちを後目に、目ん玉ひん剥いて『体温を下げるツボ』の情報を漁っていました。旅にアクシデントはつきものなのでそれをも楽しむのが最強ですが、とはいえ旅においてリスクヘッジは重要です。それが例え気休め程度でも。
そんなこんなで23:50発の飛行機に乗り込み。
離陸後すぐに機内食。実は羽田空港で夜ごはんを食べてしまっていたのだけど、でも出てくるものは仕方ない。24時過ぎの真夜中だけど食べましょう、機内食!
メインは3種類から選べるカタール航空。さすがです。
わたくしのチョイスはこちら。
『中華焼きソバのダークソイソース掛け』です。これはなかなか美味しかった!ちゃんと野菜が入ってて。メインも勿論美味しかったんだけど、梅入りソバも美味しかった。日本の航空会社じゃないのにこんな粋なメニュー出すとか、やるなカタール航空。
つづいて、おっくんのチョイスは。
『とりカツ丼』ガッツリ系です。こちらも美味しかったようで、カタール航空の機内食のクオリティの高さを改めて実感しました。
そして時は過ぎ。朝食の時間です。
一応言っておくと、約12時間半のフライトでしたが、見事に機内食の写真しか撮っていないので機内食の話しかすることがありません。あとは多分寝てました。すやぴー。
朝食のメインも3種類から選べます。
まずはわたくしの朝食チョイスから。
『白身魚のお粥』です。胃に優しそうでしょう?
20代前半は毎日のように夜中の2時に焼き肉とか、早朝5時にギットギトの中華とか食べても平気だったのに、30歳を過ぎてから一気に胃腸が優しさと淡泊さを求め始めました。
そんな30代の寝起きに満を持してお粥登場。全力で私の胃腸を癒してくれました。
つづいておっくんのチョイスはこちら。
『スクランブルエッグとハーブ風味の鶏胸肉グリル』です。普通だな。
約12時間半のフライトを経て、まもなくカタール・ドーハのハマド国際空港に到着です。
若干不安なのが、到着予定時刻よりも遅延していたこと。
カタール航空は国際線乗継の必要最低乗継時間を45分と定めているのですが、今回の便は定刻通り着いた場合で乗継時間がジャスト45分。それが遅延となると、乗継時間は45分を切ってしまう。これ、乗り継げるのかしら…?
ドーハに到着すると、到着口にカタール航空のスタッフが待機しており、
ヨハネスブルグ行きの便に乗り継ぐ方~!
と乗継客を呼び出していました。どうやらカタール航空では最低乗継時間(45分)を切った場合、スタッフが到着口に待機し乗継対応してくれるようです。ドーハ自体ハブ空港なので、こうしたギリギリの乗り継ぎ対応には慣れているんだそう。
ちなみに荷物のピックアップは不要で、最終目的地で受け取ればOKです。
はいはーい!ヨハネスブルグ行きまーす!
SAORIさんとおっくんね、OK、ギリギリだから私についてきて!
そう言って、ヨハネスブルグ便搭乗口までの最短ルートを早足で急ぐスタッフ。
いや~お迎えきてくれて良かったわ~
空港広いし、迎え無しでは時間内に辿り着ける自信ない
そう。ドーハの空港は結構広いです。空港の建物内を電車が走っちゃうくらい、広いです。上の写真の両サイド上部、ここを電車が走っていて、なんだか近未来的な感じ。
そしてカタール航空スタッフの先導により、無事ヨハネスブルグ便の搭乗口に到着。まだ搭乗は始まっておらず、搭乗口付近は沢山の人で溢れていました。
良かったー!間に合ったね!
ね!ギリギリ!
これでヨハネスブルグに明るい時間に着けるね!
しばらくすると搭乗が始まり、我々も搭乗の列に並びます。
そして自分の番になり、搭乗口のスタッフに航空券を手渡してピッと読み取ってもらい、そのまま半券を受け取って進むかと思いきや。
スタッフに「ちょっと君、一度列から外れて待ってくれる?」と制止されました。
他の乗客が全て搭乗を終え、搭乗口に残されたのは私とおっくん含め4人。全て羽田からの便に乗っていた人でした。搭乗口ではスタッフ数人がパソコンの画面を凝視して、そしてどんどん表情が曇っていきます。
待って、私、このパターン知ってる。
過去2回、カナダでイラついた女入国審査官と、アブダビでイケメン入国審査官に別室に送られているSAORI。もう分かります。これは、よからぬことが起こると。
そして次の瞬間、カタール航空のスタッフにこう告げられました。
あなた達は、この便には乗れません
乗・れ・な・い・・・?
なんで?なんでなんで?検温での入国拒否とか、そんな想定していたリスクじゃない謎のアクシデントが発生。せっかく調べた「体温・下げる・ツボ」もこの場面では全く役に立ちません。
搭乗口に取り残された4人はもう、目が点。いや、だって、ここにいるよ?私たち、飛行機の目の前にいるよ?ここに…いるよ…?テルマさんも歌ってるよ、ここにいるよって。よし、ここは私の歌唱力で。
Baby boy~わたしは搭乗口にいるよ~(feat.SAORI)
それに対するスタッフのアンサーソングは
変わらないよこの心~言いたいこと分かるでしょ~(feat.グランドスタッフ一同)
あなた達は、この便には、乗れません
後に、私たち夫婦の間でこの出来事を『ドーハの悲劇2020』と呼ぶようになったのは言うまでもない。
<つづく>
(ヨハネスブルグに辿り着けるのか!?この記事は2020年3月の南部アフリカ4ヶ国周遊旅ブログです)
コメント
閑散とした羽田の風景、貴重な一枚ですね。
こんな時期に国境こえてきやがってバカタレという具合の弾かれでしょうか。
こんなアクシデントわたしチビっちゃいます
そう思うでしょ?でも違うんだよ~
私も毎回アクシデントで震えてる!